
お布施の金額をどこよりも分かりやすく解説。相場、書き方、いくら包むかの考え方まで

喪主(施主)が一番気になるのは葬儀の費用の相場。その中でもお寺に納めるお布施は、金額が高いだけでなく、定額が示されていないからこそ、頭を悩ます種となりがちです。しかし、お布施には一定の目安の相場がありますし、金額に定価がないことにもそれなりの意味があります。
「お葬式でお布施はいくら包むべき?」
「ダメな金額ってあるの?相場は?」
「お坊さんにどのくらいか直接聞いたらダメ?」
「お布施袋の書き方や入れ方は?」
この記事を読んで頂くことで、このようなお布施の金額に関する悩みや不安が解消されます。どうぞ最後まで読み進めてみて下さい。
僧侶へのお布施の金額はいくら? 平均相場と目安
お布施の金額はいったいいくらが適切なのでしょうか。まずは、葬儀、法事(法要)、お盆、納骨など、異なるシーンにおけるお布施金額の相場と目安をご紹介します。
葬儀 30万円
通夜・葬儀・告別式・初七日法要におけるお布施金額の平均相場は30万円です。
株式会社エス・エム・エスが運営する葬儀に関するポータルサイト「安心葬儀」が行った「(2019年調査)葬儀のお布施の平均金額・相場のデータ」によると、葬儀のお布施の東京都平均金額は約28.2万円、中央値は300,000円だそうです。
葬儀のお布施には大きな開きが生じます。たとえば、「5万円未満」と回答した人も数%いますし、一方で「100万円以上」と回答した人も5%近くいます。
お布施の金額は戒名のランクによって変わるだけでなく、お寺との関りあい、信仰心の度合い、喪主の想いなどによって大きく左右するのです。
これは、次の章でも解説しますが、お布施は喪主の「お気持ち」で包まれるのが基本だからです。
法事(法要) 3万円~5万円
法事(四十九日、一周忌、三回忌などの法要)のお布施 金額の目安は、平均的な相場として3万円~5万円です。また、このお布施は定額設定がなく、施主や喪主が、お金や代、納める費用の支払い方法を、初盆、初七日、命日、告別の際の車代なども勘案し、菩提寺や僧侶と相談して決定するのが一般的です。
お盆 3千円~3万円
お盆のお参りのことを棚経などと呼びます。僧侶はわずか数日間に何十、何百と檀家を回らなければならないため、一件あたりのお参りの時間は10分程度のところが多いようです。そのため、お布施金額の目安は3千円~1万円程度だと言われています。
ただし、初盆を迎える家は、手厚く3万円程度まで包むこともあるようです。
納骨 1万円~3万円
納骨式におけるお布施の金額は、通常1万円から3万円が目安とされています。納骨は、故人の遺骨を永代供養するための重要な儀式であり、その意義を考慮して適切な金額を包むことが望ましいです。納骨堂や墓地の場所、親族の数などによっても多少変動することがありますが、一般的にはこの範囲で考えることが多いです。
また、納骨式に限らず、お布施は金額だけでなく心を込めて包むことが大切です。僧侶への感謝の気持ちや、故人への追悼の思いを込めて、誠実に対応することが大切です。お布施の金額に絶対的な基準はありませんが、それぞれの家庭の事情や経済状況に応じて、無理のない範囲で誠意を示すことが求められます。
次に、お布施金額に対する考え方について詳しく見ていきましょう。お布施は単なる金銭のやり取りではなく、信仰心や感謝の表れとして捉えることが大切です。
お布施金額に「ダメ」はない⁉ その考え方
お布施金額をいくらにするべき。ダメな金額はあるのか。このようにお悩みですよね。
まず、大前提として、お寺に納めるお布施は、ふだんわれわれがモノを売ったり買ったりする原理では動いていないということです。資本主義経済では、すべての商品に値段が付けられていますが、仏教やお寺の世界ではこうした考えはありません。
お布施とは、そもそもは「布を施す」と書くように、自分が所有するものをいかに他人のために施すことができるかという、いわば自身の執着を解き放つための修行の一環とみなされていました。
葬儀の場合、故人のためにどれだけのお金を差し出せるかと、お布施をきっかけに自身の心に向き合うこととなります。
もちろんそこには、故人の死後の安寧への願い、故人へのこれまでの感謝の心が込められますし、だからこそそれを託されるべきお坊さんも、家族を納得させるだけのしっかりとした供養をしなければなりません。
ここで言いたいのは、そうした原理のもとで交わされるお布施だからこそ、金額に定価はなく、「いくらでないとダメ」といった決まりはないのです。
※ただし、4や9など、しきたりとしてダメとされている金額はあります。
たくさん包める方はたくさん、経済的に苦しい方は、出来る限りで。こうした柔軟さ、寛容さが通用するのがお寺の世界だとも言えます。
それでも現代に生きる私たちは、定価があることが当たり前になっています。
ですから、ここに挙げた費用相場や目安を参考にしつつ、それでも迷った時にはお寺に相談してみてもよいでしょう。
こうした、迷いや、お寺とのコミュニケーションこそが、故人の供養につながるかもしれません。
包み袋の書き方やマナー
お布施は袋(専用の封筒)に丁寧に包み、差し出します。この章ではお布施袋の書き方について解説します。
▶袋
袋は、不祝儀袋を使います。
葬儀の場合は水引が白黒あるいは双銀。法事の場合はこれに加えて青白や黄白を用いる地域もあります。
結び方は「結びきり」や「あわじ結び」のものを用います。
▶表書き
表書きの書き方は、葬儀、法事、ともに「御布施」と、黒い筆で書きます。
▶中袋
表面に包んだ金額と住所を記載します。
数字の書き方は壱、弐、参などの旧漢字を用いるべきとされています。
もしも3万円包むのであれば「金参萬園也」といった具合です。
中袋がない場合は、お布施袋の裏側に書きましょう。
お布施金額は地域性もあり。東京の方はマキノ祭典にご相談を!
いかがでしたでしょうか。お布施金額にも地域性がありますので、まずはお寺、そして地元の葬儀社に相談することをおすすめします。
私たちマキノ祭典は、東京都に構える地元密着の葬儀社です。東京にお住まいの方で、さらにお布施の金額についてくわしく聞きたいという方は、どうぞお気軽にご相談下さい。