家族葬でのお葬式。どこまでの人に声をかけるべき?
家族や親戚など、ごく近しい身内だけが参列する葬儀を「家族葬」と呼びます。家族葬は現代の葬式のスタンダードのかたちと言ってもよいでしょう。
しかし、家族葬で頭を悩ますのが、どこまでの人に連絡すべきか。これを間違えてしまうと、あとから苦言を呈されたり、関係がぎくしゃくしてしまう可能性もあります。
親族?友人?会社関係?どこまでの人に声をかけ、呼ぶべきか。この記事では、家族葬という葬式スタイルの場合にどこまでの人に参列してもらうべきか、その考え方や連絡方法について解説します。
どこまでの人に参列してもらうか。家族葬の連絡範囲
ひと昔前のお葬式であれば、遺族や親族に限らず、友人や知人、ご近所や会社関係など、ご縁のあった方々に広く訃報を流して、葬儀に呼ぶのが当たり前でした。ですから、遺族が「どこまでの人に連絡して呼ぶべきか」と頭を悩ませる必要がありませんでした。
ところが、家族葬の場合は、どこまでの人にお葬式に参列してもらうか、どこまでの人に連絡しないかを、喪主や遺族の判断で行わなければなりません。この判断を誤ると、「最後に一目見たかったのに」「どうしてお葬式のことを連絡してくれなかったの」と、トラブルになりかねません。
家族葬でどこまでの人に声をかけるべきか。連絡範囲は、主に次の3つに分けて、それぞれの対応を考えます。
遺族・身内
遺族とは、直系親族のことです。本人を中心に、両親、祖父母、子、孫の、縦のラインの関係性と思えばよいでしょう。また、これらを「身内」と呼ぶこともあります。
家族葬では、遺族や身内は全員参列するのが基本です。
親戚・親族
親戚・親族とは、傍系親族のことです。つまり、本人や遺族を中心にその横に広がる親戚関係にあたる人たちのことです。兄弟姉妹、おじおば、おいめい、いとこなどがこれに該当します。
親戚や親族の場合、どこまでの人に声をかけるべきかと頭を悩ませます。家ごとに関係性がそれぞれ異なるからです。身内同様に親戚付き合いの密接な場合は多くの人が集まりますし、親族間同士のつながりが疎遠の場合は誰一人呼ばないということもあります。
基本的には故人と血を分ける兄弟姉妹たちには参列してもらい、そこから連なる親や子(つまり、故人から見たおじおば、おいめい)は、相手の判断に任せます。
友人・知人・ご近所
家族葬では、家族や親戚以外の人は、原則として参列しません。ただし、「とても仲の良い友人だったから」「ご近所でお世話になったから」「身内のように付き合っていたから」などの理由から、個別に呼ぶのは自由です。友人や知人の場合、どこまでの人を呼ぶかは、喪主や遺族の判断に委ねられます。
会社・学校
家族葬にする場合、その連絡を伏せておけばいいのですが、会社や学校の場合は忌引き申請のため、連絡しないわけにはいきません。家族葬のために参列を辞退する旨を伝えれば、受け入れてくれるでしょう。
どこまで声をかけて呼ぶべきか、迷った時の考え方
家族葬で、どこまでの人に連絡すべきか。そして家族葬に呼ぶべきか。迷った時の考え方はただひとつです。
「迷った相手には、まずは連絡する」です。
というのも、絶対に参列してほしい人、あるいはこの人は呼ぶ必要はないだろうという相手には、そもそも連絡すべきか、呼ぶべきかと、迷うことがありません。
もしも親族であれ友人であれ、「どっちにしようかな」と迷ってしまった相手に対しては、まずは連絡しておくのが無難です。
家族葬は、家族だけで行う葬儀ですが、家族以外の、親戚や友人であっても、故人との生前のご縁というものがあったわけです。ですから、たとえ家族葬とはいえ、迷った相手に対してはまずは連絡をして、故人の逝去を伝えましょう。
その上で、家族葬に呼ぶ、呼ばないを考えましょう。個々の判断基準はその方との関係性によるでしょう。
家族葬だと香典は辞退する?
族葬の場合、香典は辞退すべきなのでしょうか?
本当に遺族しか集まらない家族葬の場合は、香典の授受については家族同士でざっくばらんに話し合うことができるでしょう。
親族などの参列者に対しては、香典辞退を伝える、伝えないは喪主の判断によります。
香典は、「故人に対するお供え」であり、「喪主を経済的サポートするいたわり」でもあり、香典やそのお返しを通じて、人間関係を改めて結び直すという側面もあります。
また、料理や返礼品を用意した場合、香典辞退が逆に親族や参列者たちを困惑させてしまうこともあるでしょう。
ですから、「家族葬だから香典辞退」と決めつけるのではなく、家族葬でもありがたくその気持ちを受け取る柔軟性があってもいいかと思います。
家族葬で通夜は必要?告別式だけの一日葬?
家族葬では通夜は必要なのでしょうか。最近では通夜を省略した告別式だけの一日葬も増えています。どちらにするかは、どこまでの人が参列するかによって大きく左右されるでしょう。
葬儀・告別式当日に参列できない場合も、お通夜があれば、参列の選択肢が増えます。告別式に行けなくても、お通夜に駆け付けて故人様と最期のお別れができるというケースも少なくありません。
また、お通夜があることで、故人さまとの最後の時間、親族との久しぶりの時間をゆっくりと過ごすことができます。
このように考えてみると、お通夜は、故人様との最後の時間をしっかりととるためにとても有効です。告別式だけの一日葬だと、かなりあわただしい想いをしてしまいます。
家族葬ですから、もちろん通夜を省略しても構いませんが、通夜があるから参列に選択肢が生まれる、ゆっくりと最後のお別れができるなど、通夜のメリットも考慮して、検討しましょう。
どこまで声をかけるべきか。葬儀・葬式のご相談は、安心の葬儀社・マキノ祭典へ!
いかがでしたでしょうか。家族葬でどこまでの人に連絡すべきか、葬儀に呼ぶべきか、その考え方について解説してきました。
どこまでの人に声をかけるべきかは、家族によって大きく異なります。遺族や身内だけの家族葬、親戚の方にも来てもらう家族葬、そして仲の良かった友人に来てもらう家族葬があっても、何ら問題ありません。
「わが家の場合はどこまでの人に声をかけるべきだろうか」とお悩みの方は、どうぞお気軽にマキノ祭典にご相談下さい。家族葬についての素朴な疑問に、親切丁寧にお答えいたします。