「忌引き休暇」の完全ガイド。日数・連絡マナー・申請方法まで葬儀のプロが詳しく解説
「忌引き休暇って何日休めるの?」
「申請方法や連絡のルールはある?」
「休みをもらっている間も給料は出るの?」
このような疑問をお持ちの方に向けて、この記事では、忌引き休暇の基本知識から申請のマナー、よくある疑問まで、葬儀のプロの視点で分かりやすく解説します。
忌引き休暇とは
忌引き休暇とは、親族が亡くなった際に、お通夜や葬儀への参列、および喪に服すために取得できる休暇のことで、一般的に「慶弔休暇」の一つとして扱われます。
注意が必要なのは、忌引き休暇は法律で定められた「法定休暇」ではないという点です。あくまで各会社が独自に定める福利厚生の一環であるため、日数の詳細や有給か無給かは、それぞれの「就業規則」によって決まります。
忌引き休暇の対象範囲と日数
忌引き休暇の日数は、故人さまとの本人との「親等(関係性)」によって決まり、対象範囲は3親等までが一般的です。以下は多くの企業が採用している平均的な目安です。
【0親等:10日前後】配偶者
配偶者は最も身近な関係であり、喪主としての葬儀の運営、葬儀後の諸手続きを担うことも多いため、最も長く設定されています。
■配偶者 7日~10日
【1親等:5~7日】子・父母・義父母
実父母だけでなく、配偶者の父母(義理の父母)の場合も含まれますが、会社によって日数が異なる場合があります。
■父母 5~7日
■子 5~7日
■義父母 3~5日
【2親等:2日〜3日】祖父母・兄弟姉妹・孫
兄弟姉妹や祖父母の場合、遠方の場合は移動日を加味して調整してくれる企業もすくなくありません。また、義祖父母や孫も、2親等となります。
■祖父母 3日
■兄弟姉妹 3日
■孫 1~3日
■義祖父母 1日
【3親等:1日】曾祖父母・おじおば・甥姪
葬儀当日のみ、あるいは休暇の対象外となる場合もあるため、事前の規則確認が必須です。
■曾祖父母 1日
■おじおば 1日
■甥姪 1日
■ひ孫 1日
忌引き休暇の申請方法
忌引き休暇を取得するには、会社や学校に休暇申請をしなければなりません。ご逝去後の慌ただしい時に、どのように忌引き休暇の申請をすればよいのでしょうか。
申請方法は、以下の通りです。
会社への連絡
まずは直属の上司に電話で一報を入れるのがマナーです。
その後、社内のルールに従って正式な申請を行います。
長期にわたって休まなければならない場合は、同僚への引継ぎや取引先への連絡などが必要となります。
学校への連絡
担任の先生や事務局へ連絡・申請をします。
学校の場合、忌引きは「欠席」ではなく「出席停止(忌引き欠席)」扱いとなり、成績に響かない配慮がなされるのが一般的です。
連絡のタイミング
連絡のタイミングは状況に応じます。
ご家族のご逝去は緊急事態なので、夜に連絡しても構わないとされていますが、深夜などに亡くなった場合は、早朝に連絡をするなどの配慮が必要です。
弔意(弔問や香典)の辞退
忌引き休暇の申請を通じてご逝去を知った会社や学校側は、弔問、香典、供花、供物など、何らかの形で弔意を示そうと検討してくれます。
もし「家族葬」などでこれらを受け付けない方針であれば、相手が手配を始めてしまう前に、その旨を丁寧にお伝えしましょう。
忌引き休暇明けにすべきこと
忌引き休暇が明けて、会社に出勤する時、まず何をすべきでしょうか。
周囲への挨拶
忌引き休暇を終えて、出社した初日には、まず直属の上司や業務をフォローしてくれた同僚や周囲の方々へ挨拶に伺いましょう。
「急な休暇をいただき、ご迷惑をおかけしました。おかげさまで滞りなく葬儀を終えることができました。本日よりまたよろしくお願いいたします」と、忌引き休暇を頂いた感謝を簡潔に伝えるのがマナーです。
香典返し・手土産
会社名義(代表者名)で香典をいただいた場合は、忌明けに香典返しを持参するのが一般的です。
また、職場全体に対しては、個包装のお菓子などの「手土産」を用意すると、周囲への気遣いが伝わります。
仕事の手を止めさせないよう、休憩スペースなどに「皆様で召し上がってください」とメモを添えて置いておくのも良いでしょう。
必要書類の提出
忌引き休暇は就業規則に基づく制度であるため、多くの組織で「忌引きを証明する書類」の提出が求められます。
代表的なものとして、葬儀の日時や式場が記された「会葬礼状」があります。
最近は家族葬などで会葬礼状を作らないケースも増えていますが、その場合は「死亡診断書のコピー」や、葬儀社が発行する「葬儀施行証明書」でも代用可能な場合があります。
提出書類の種類については、事前に総務担当者などに確認し、早めに提出できるよう準備しておきましょう。
忌引き休暇のよくある質問Q&A
それでは最後に、忌引き休暇にまつわるよくある質問にお答えします。
忌引き休暇の期間中は給料は出る?
A. 会社によって異なります。
忌引き休暇は法律で定められた休暇ではないため、「有給(給料が出る)」とするか「無給(欠勤扱いにはならないが給料は出ない)」とするかは、各会社の判断に委ねられています。まずは就業規則を確認するか、総務担当者に「忌引き休暇中の給与の扱い」を問い合わせてみましょう。
公務員の日数も一般企業と同じ?
A. 基本的には同じですが、より厳格に決まっています。
公務員の忌引き日数は、人事院規則や各自治体の条例によって詳細に定められています。日数の目安は一般企業(配偶者なら7〜10日、父母なら5日など)と大きく変わりませんが、土日や祝日を日数に算入するかどうかのルールが明確化されているのが特徴です。
有給とつなげて長く休んでも大丈夫?
A.マナーを守れば可能です。
忌引き休暇の日数だけでは足りない場合、前後に有給休暇をつなげて取得すること自体に問題はありません。ただし、長期間不在にする場合は業務への影響を考慮し、あらかじめ上司へ「諸手続きのため、有給も合わせて取得したい」旨を相談しておくとスムーズです。
パートでも忌引き休暇をもらえる?
A. 会社の規定によりますが、パート社員でも取得できる場合もあります。
正社員以外(パート・アルバイト・派遣社員)への忌引き休暇の適用は、企業によって差があります。パートの方の忌引き休暇で給料が保証されるかどうか、契約時の条件や就業規則を改めて確認してみましょう。
忌引き休暇についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では忌引き休暇の対象範囲、日数、申請方法、忌引き休暇を終えたあとにすべきことなどについて解説して参りました。
お葬式全般のことでお悩みがあれば、どうぞお気軽にマキノ祭典にご相談下さい。