スマホのパスワード伝えてますか?すぐにできる「デジタル終活」3つのこと
さて、今日はみなさまの手の中にある、とっても身近で、かつ、とっても困ったことになりかねないお話をさせてください。
そう、今この記事を読んでくださっている、その「スマホ」のことです。
「葬儀社がスマホの話?」
…と思われるかもしれませんが、最近の葬儀の現場でも、ご遺族からこんなご相談を受けることが本当に増えているんです。
「父のスマホのロックが解除できなくて、写真が見られないんです…」
「母がSNSで繋がっていたお友達に、訃報を知らせたいけれどログインできない…」
スマホは今や、単なる電話機ではありません。
そこには、故人の大切な思い出や、人との繋がり、さらにはお金に関わることまで、持ち主の大切な情報がぎっしりと詰まっています。
今回は、故人さまのスマホの扱いに困っている方に向けて、いわゆる「デジタル遺品整理」との向き合い方についてお届けします。
デジタル遺品とは
そもそも「デジタル遺品」とは、具体的に何を指すのでしょうか?
大きく分けると、次の3つになります。
1. 「思い出」のデータ
スマホの中に保存された写真や動画、メールのやり取り。
これらは、ご遺族にとって何よりの形見になります。遺影写真を選ぼうとした時に「スマホが開かない!」というトラブルは、実は今、現場で最も多いお悩みのひとつです。
2. 「繋がり」のデータ
LINEやFacebook、InstagramなどのSNS。
ここだけで繋がっているお友達も多い現代、ログインできないと、大切な方々へお別れを伝える手段が途絶えてしまいます。
3. 「お金」のデータ
ネット銀行、証券口座、そして毎月定額で引き落とされる「サブスク(定額サービス)」。
これらは目に見えないため、ご遺族が気づかないまま月会費を払い続けていた…なんていうケースも少なくありません。
どうでしょう、こうして書き出してみると、「あ、私も心当たりがある」と思われませんか?
スマホの中にも、遺品整理すべきものがたくさんありますし、お金に関わるものは、契約解除や相続が必要なものもあるのです。
パスワードという壁
しかし、ここでご家族に立ちはだかる大きな壁があります。
そう、パスワードです。
ログインパスワードが分からなければ、故人のスマホ内にアクセスすることはできません。
「ちょっと心当たりのある数字を試してみようかな…」と、何度も異なるパスワードを入力しようとする方も、ちょっと待ってください!
実はスマホには、セキュリティのために「パスワードを10回間違えると中身をすべて消去する」という設定があるんです。
こうなってしまうとどんな専門家でも復旧は不可能だと言われています。
専門業者に依頼しても解除できる確率は決して100%ではありませんし、しかも、費用が数万円〜十数万円かかることもあります。
ご家族が良かれと思って試したら、スマホそのものが初期化され、大切なデータがすべて消えてしまう悲劇。
これを防ぐためにも、やはり「パスワードの共有」は不可欠なのです。
1番確実なパスワードの伝え方
さて、ではどうすれば「もしも」の時に、安全に、そして確実にパスワードをご家族と共有できるのでしょうか。
結局、一番強いのは「紙」のメモです。
エンディングノートでもいいですし、カードか何かに書いておいてもいい。
家族にパスワードを知られても構わないという方は、書いたものを渡しておく、あるいは置き場を伝えておくと、確実にパスワードを共有できます。
中には、家族とはいえスマホの中を見られたくないという人もいますよね。
そんな方は、直接パスワードを伝えるのではなく、家族なら絶対にここを見るだろうという場所に置いておくのがおすすめです。
たとえば…
●財布の中に入れておく
●通帳に挟んでおく
…などが考えられますね。
「結局アナログなの?」と思われるかもしれませんが、これには理由があります。
iPhoneでもAndroidでも、最新のどんな機能を使っても、「スマホ本体のロック」だけは、あらかじめパスワードを知っている人にしか開けられないようになっているからです。
だからこそ、パスワードの共有は「スマホの外」でしておくべきなのです。
「いざという時には〇〇を見てね」という情報さえ共有して、スマホの中にアクセスできれば、あとはどうにでもなるというものです。
いますぐできる「デジタル終活」3つの事
「デジタル終活って、なんだか難しそう……」と思われるかもしれませんが、大丈夫です。
まずは、次の3つのことだけを始めてみてください。
1 誰に託すかを決めておく
デジタルであれ、アナログであれ、終活の基本は「だれに託すか」です。
あなたが亡くなったあと、スマホの中身の整理をだれに託したいか、事前に考えておきましょう。
2 スマホの中にあるデータを書き出す
スマホの中にある整理してもらいたいデータについて、別の紙に書き出しておきましょう。
中でも、お金に関する情報は家族の相続につながることなので特に大切です。
ネット銀行やネット証券、動画配信や音楽アプリなどのサブスクサービス、定期購入しているECサイトなど。
こうしたお金に関するデータを紙に書いてまとめておくだけで、のちのちのご家族の負担がぐっと軽くなります。
3「ここに置いてあるよ」と伝えておく
託したい相手に、「大事なメモはここにあるからね」と一言伝える。それだけで、ご家族にとっての大きな安心材料になります。
おわりに
デジタル終活で最も大切なことは、「誰に整理してもらうか」を決め、その人に「情報のありか」を伝えておくことです。
それは、残されたご家族が途方に暮れるのを防ぐ、あなたからの最後のやさしさでもあります。
●託す相手を決める
●紙に書く
●場所を伝える
この3つをするだけで、デジタル終活は大きく前進します。
「うちの場合はどう書けばいい?」
「何から始めたらいいの?」
といった小さなお悩みも、マキノ祭典へお気軽にご相談ください。あなたの大切な想いが、迷わず大切な方へ届くようお手伝いいたします。